『難民研究ジャーナル』第10号の発刊を記念して、2021年6月25日、公開座談会を開催しました(開催概要はこちら)。
『難民研究ジャーナル』は、難民・強制移動に関する専門誌として2010年に創刊しました。節目の第10号では「難民研究の意義と展望」と題し、様々な分野の研究者に論文を寄稿いただきました。創刊時の難民研究フォーラム座長であった故・本間浩氏は、第1号の巻頭に寄せ、「人」をめぐる問題を扱う難民研究において学際的な取り組みが必要不可欠であること、また、研究上知りえたことが研究者の世界にだけ通用すればよいとするものではないことを指摘しています。難民研究フォーラムは、機関誌の発刊などを通じて、できるだけたくさんの人々が難民問題に関心を持つきっかけとなることを目標の1つに掲げて活動してきました。
本座談会では、様々な課題を抱える日本の難民問題を念頭に、専門分野の異なる3名の研究者を迎え、国際人権法、社会学、哲学・倫理学の視点から、難民研究が政策や世論に与えうる影響や、研究の役割についてお話しいただきました。難民支援などに取り組む若手実務家3名からの質問を皮切りに、視聴者からの質問に答える中で、研究はどのように”for refugee”になり得るのかを考えました。
下記の報告書では、講演および質疑応答の様子をお伝えします。講演に関しては、各パネリストの発表資料も併せてご覧ください。
報告書目次 [報告書はこちらから]
1.パネリストによる講演
- 講演1:阿部浩己氏(国際人権法) 「日本の難民政策と国際条約の解釈〜研究と実務の往還〜」 [資料▷PDF]
- 講演2:塩原良和氏(社会学)「日本の社会と難民」 [資料▷PDF]
- 講演3:小手川正二郎氏(哲学・倫理学)「日本に暮らす私たちと難民」 [資料▷PDF]
2.質疑応答
- 若手実務家からパネリストへの質問
- 参加者とのQ&A