難民研究フォーラムは、機関誌
『難民研究ジャーナル』第6号を2016年12月28日に発刊しました。
第6号の特集は「東日本大震災から5年―「避難」をどう捉えるか(Reclaiming Displacement, 5 Years After the Great East Japan Earthquake)」です。
避難を余儀なくされた人々、その中でもより脆弱性の高い人々への保護や、(自主)帰還を含む解決策等の問いを主たる研究テーマとする難民研究において、東日本大震災の研究との類似性や共通性があるのではないか。そして大震災から5年が経過した今なお、長期化した避難生活を送られている方々および、大震災に直面した避難者の課題を、難民研究という観点で捉え直すことで、難民研究における新たな結実を得ることになると考え、特集を企画しました。
目次
特集:「東日本大震災から5年―「避難」をどう捉えるか(Reclaiming Displacement, 5 Years After the Great East Japan Earthquake)」
▼座談会
「避難」をどう捉えるか -強制移動、難民研究の視点からのアプローチ/今井照(福島大学(地域行政学))、高木竜輔(いわき明星大学(地域社会学))、石井宏明(特定非営利活動法人難民支援協会、難民研究フォーラム(難民・人道支援))、渡戸一郎 (明星大学(都市社会学、地域社会学))
▼特集論文
福島第一原発事故による長期避難の実態と原発被災者受け入れをめぐる課題/高木竜輔(いわき明星大学(地域社会学))、川副早央里(早稲田大学(地域社会学))
ジェンダー・多様性の視点から検証する日本の被災者支援と減災対策/浅野幸子(減災と男女共同参画 研修推進センター(地域防災))
東日本大震災と外国人被災者:被災者「支援」という言説への批判的振り返り/J.F.モリス(宮城学院女子大学(日本近世史))
被災者家族の離散と統合の課題 原発避難者の5年間からみる家族とコミュニティ/松薗祐子(淑徳大学(社会学))
福島第一原子力発電所事故と国際人権ー被災者の健康に対する権利と国連グローバー勧告/徳永恵美香(大阪大学大学院国際公共政策研究科(国際法))
▼依頼論文
ドイツにおける難民の社会統合―労働市場統合と自治体の役割に焦点をあてて/久保山亮(専修大学(国際社会学/比較政治))
▼調査報告
カナダの民間難民受け入れ(プライベートスポンサーシップ)プログラムの調査に関する報告―トロントでの市民社会の活動を通して―/新島彩子(特定非営利活動法人難民支援協会)
▼若手難民研究者奨励賞成果論文・報告
ドイツ連邦共和国における庇護権の誕生―外国人の権利とドイツ人の権利/安齋耀太(東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程/日本学術振興会特別研究員(社会学))
南スーダン難民の生計活動と対処戦略―ウガンダ、キリヤドンゴ難民居住地の事例/村橋勲(大阪大学大学院人間科学研究科(文化人類学、東アフリカ地域研究))
▼通年報告
2015年日本の判例動向
海外判例評釈
2015年難民動向分析 ー日本ー
2015年難民動向分析 ー韓国ー
2015年難民動向分析 ―世界ー
2015年無国籍動向分析 公開シンポジウム報告
2015年難民関連文献一覧
『難民研究ジャーナル』第6号 特集:「東日本大震災から5年―「避難」をどう捉えるか(Reclaiming Displacement, 5 Years After the Great East Japan Earthquake)」
定価:2,640円(税込)
B5版、208ページ
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