第1回若手難民研究者奨励賞受賞者2組による研究発表

発表者:須永修枝 (東京大学総合文化研究科博士課程)
タイトル:難民と民主化~ソマリ難民によるソマリランド選挙時の政治的行動の分析から~

発表者:三浦純子(東京大学総合文化研究科博士課程 東京大学難民移民ドキュメンテーションセンター)
タイトル:日本の移民受け入れと社会統合:第三国定住の本格始動に向けた人類学的考察~難民の行き先が日本になる時~

日時: 2014年2月21日(金)

会場:株式会社現代人文社 会議室 於:四ツ谷

今回の研究会では、難民研究フォーラムの若手難民研究者奨励賞を受賞されたお二人の研究発表を行いました。一人目の発表者である須永修枝さんは、「ソマリ難民はソマリランドの民主化へ、どのように影響を及ぼそうとしているのか?」という研究設問を掲げ、未承認国家であるソマリランドのディアスポラ(本国の外にいる者)が、本国での選挙活動に影響を及ぼしているということを指摘しました。しかしながら、イギリスでの調査の結果、ソマリランド・ディアスポラを代表するような団体の存在は明らかではなく、極めて属人的に各団体が存在していることや、団体間の繋がりは必ずしも制度化されているわけではないことなども報告されました。
参加者からは、ディアスポラが実際にどの程度の影響力を持っているのか、ソマリランドが通常の国家とは異なり、未承認国家であることで比較対象はあるのかなどの質問が出されました。

二人目の発表者である三浦純子さんは、日本のミャンマー難民受け入れについて、またミャンマー難民はどのようにして第三国を定住先に選ぶのかということについて、キャンプでの実地調査を前に、研究の背景や目的、調査方法を発表しました。特に方法論において、難民自身の文化的背景やネットワークをより深く考察するための、エスノグラフィー手法が現地調査で重要になるということが指摘されました。

これに対して参加者からは、近日中に行われる調査を前に、参加者から調査期間と方法の整合性やインタビューの対象について意見が出されました。このほかにも、調査地であるタイ・ミャンマー国境の難民キャンプについても、情報共有が行われました。